職能判定員の仕事とは
職能判定員の仕事をかいつまんで説明します。
身体障害者や知的障害者の人たちが就労できるように、 その人たちの能力に応じた仕事を見つけて、 職業生活のための援助をすることなのです。
職能判定員の働く場所は福祉の職場になります。
具体的には 身体障害者や知的障害者の更生相談所、 肢体不自由者更生施設、 聴覚言語障害者更生施設、 内部障害者更生施設などです。
上記の中で、身体障害者および知的障害者更生相談所では、 医師や心理判定員そしてケースワーカーなどでチームを組み、 職場や生活全般に適応できるように相談、訓練、指導を行います。 職能判定員はそのチームのなかで、
その人の職業的能力を判定することを担当しています。 職業能力の判定とはどういうことをするのでしょう。 それは、判定対象者の身体的能力、知的能力に応じた職種に 就業できるように行なわれるもので、 一般的な就職活動の適性検査と同じような役割のものです。
具体的には次のようなものです。
作業標本テストや質問方法による標準テストを行います。
そして面接などを通して生活全般の能力をできる限り正確に把握します。
この際に重要なことは、判定を受けた人が、 無理のない職業生活を送れるような判断を下すことです。 障害者の社会復帰を支援する職種はいろいろありますが、 職能判定員という職種は、実際に判定を受ける人の就業に関わる援助を 行なう大切な役割を担っています。
しかしながら、職能判定員として働くために必要な資格は明確になっておらず、 残念なことに専門職としても確立されていません。 身体障害者・知的障害者更生相談所の場合でいえば、 心理判定員やその他の技術職などが、職能判定員を兼務したり 代行したりしているケースが多いようです。
身体障害者・知的障害者更生相談所で働くためには、
公務員試験に合格しなければなりません。
自治体によっては福祉の専門職として採用枠を設けているところも
あるようですが、ほとんどは行政職や一般職の試験区分に含まれます。
公務員試験に合格しても希望の職場で必ず働けるというわけではありません。