介護支援専門員(ケアマネージャー)

介護支援専門員は介護保険制度により新しく誕生した専門職

福祉の資格を取得したいと考えている人に人気が高い資格のひとつは、 介護支援専門員(ケアマネージャー)というものです。

介護支援専門員は介護保険制度により新しく誕生した専門職です。 法律上や役所などの公的文書では「介護支援専門員」となっていますが、 一般的には「ケアマネージャー」と呼ばれています。

ケアマネージャーの仕事は、介護保険制度に沿って、 要介護者や家族と介護サービスを提供する施設や業者をつなぐ 「橋渡し役」的な存在といえます。

要介護者に合ったサービスを組み立てる仕事ですから、 介護サービスのプランナーといえる仕事です。

具体的な仕事の内容は次のようなものです。
●市町村から委託を受けての訪問調査
●市町村や居宅サービス事業者、介護保険施設などとの連絡・調整
●介護サービス計画(ケアプラン)の作成

ケアマネージャーは、当然のことですが介護保険制度に精通している 必要があります。そして、医療や福祉の面でのさまざまなサービス内容を 理解しておくことも必要です。

ひとつ例を挙げて説明すると、サービス利用料は要介護度のランクによって異なるわけです。

そこで要介護者に内容的にも料金的にも満足のいくサービスを受けてもらうためには、常に新しく正しい情報を提供しなければなりません。

また、要介護者の権利の尊重、公平性、中立性はもちろんのこと、 プライバシー保護の姿勢や、倫理観など人間性が問われるのです。 だからこそ責任が重く、そしてハードな仕事といえるでしょう。

いきなりケアマネージャーとして働くことはできません。 まず第一段階として実務研修受講試験を受けることになります。

順序として以下に挙げる医療・保健・福祉分野の資格を一つ取得
そして取得した資格の実務を5年以上経験します。

(医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、
理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、
義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、
はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士、管理栄養士、精神保健福祉士)

その後、ケアマネージャーの受講試験を受けるのが一般的です。

この受講試験に合格すると、要介護認定や介護サービス計画などに 関する演習や実習を含めた実務研修が受けられます。 この研修を修了してケアマネージャーの資格を取得することになります。

実際の現場では、現在従事している職種を続けながら ケアマネージャーとしても働く人や、 またケアマネージャーとしてのみ業務を行なう人などそれぞれです。 事業所や施設の方針によってもことなります。

兼務すれば仕事量が増え、負担が大きくなりますし、 逆にケアマネージャーのみの仕事では、 利用者との接点が希薄になりがちという場合もあります。

この資格を取得する人が増える中で、 どのような形で資格を利用するかが今後の課題になりそうです。

ケアマネージャーの仕事をするまでの流れ

医療・保健・福祉分野の資格を一つ取得
       ↓
取得した資格の実務を5年以上経験
       ↓
ケアマネージャーの受講試験に合格
       ↓
要介護認定や介護サービス計画など演習や実習を含めた実務研修
       ↓
ケアマネージャーの資格取得